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2025年の崖とは?問題視される理由から対策をわかりやすく解説

記事の監修

代表取締役村越 聖人

2006年からエンジニアよりデジタル業界でのキャリアをスタート。
大小様々なWebシステム開発およびシステム運用保守を経験。

フルスタックエンジニアとして上流から下流工程まで一連の業務を担当するとともに、サーバー設計、構築、運用設計などのサーバー管理者業務も兼任。

近年は、顧客折衝を含む提案型営業からDMP絡みのデータ分析業務をはじめ、プロジェクトの全体統括・SEなど業務要件に合わせたポジショニングで顧客ニーズの最大化を図るサービス提案を実施。

新規事業で立ち上げた自社サービスにて、発明者として特許取得。

2019年5月 株式会社glorious future 設立。

2006年からエンジニアよりデジタル業界でのキャリアをスタート。
大小様々なWebシステム開発およびシステム運用保守を経験。

フルスタックエンジニアとして上流から下流工程まで一連の業務を担当するとともに、サーバー設計、構築、運用設計などのサーバー管理者業務も兼任。

近年は、顧客折衝を含む提案型営業からDMP絡みのデータ分析業務をはじめ、プロジェクトの全体統括・SEなど業務要件に合わせたポジショニングで顧客ニーズの最大化を図るサービス提案を実施。

新規事業で立ち上げた自社サービスにて、発明者として特許取得。

2019年5月 株式会社glorious future 設立。

近年「2025年の崖」というフレーズが話題になっています。2025年の崖は、日本の企業が経済的な損害と競争力の減退に直面する重大な問題を指しています。

この問題に対処するためには、企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)推進をすることが求められます。しかし、自社のDX推進をどのようにしたらいいか分からない企業が多いことが問題視されています。

本記事では、2025年の崖問題に対処することに関心がある方に向けて、2025年の崖の意味や日本企業が抱える課題、6つの対策方法について解説します。

この記事はこんな人におすすめ
  • 2025年の崖の意味を理解して、自社システムの革新をしたい経営層の方
  • 自社システムのDX推進を担当する情報システム部門の方
  • 今後、ITエンジニアを目指したいと考えている方

「2025年の崖」とは?

2025年の崖は、日本の企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)に十分に対応しない場合、2025年以降に重大な経済的損失を招き、国際的な競争力を喪失するリスクを指摘する用語です。 この概念は、2018年に経済産業省が発行した『DXレポート』で提示されたものです。

そもそもDXとは?デジタル技術を用いた変革

2025年の崖の問題を意識し、改善を図る場合、まずDXとは何かについておさらいする必要があります。 DXとは、「デジタル技術を駆使してさまざまな分野を変革する概念」を指します。企業の業務プロセスの改善だけでなく、ビジネスモデルや企業文化の変革などもDXに含まれます。 しかし、DXを推進する過程で、「敷居が高く感じる」という問題に直面することもあり、DXをいかに効果的に推進するかが重要な課題となっています。

2025年の崖の問題に直面する企業が抱える課題

DXレポートによると、日本企業が2025年に直面する主な課題には以下の点が含まれます。

以下では、これらの2025年の崖に対する企業が抱える課題について、詳しく解説します。

システムが「レガシー化」する

レガシー化とは、システムの老朽化や肥大化、複雑性の増加、ブラックボックス化といった問題を抱える現象を指します。
レガシー化したシステムは、企業の経営や事業戦略における障害となり、高コストを引き起こす要因となっています。
また、データの効果的な活用を阻害し、DXの推進における大きな障壁となることがあります。
日本の多くの企業がこのような「レガシーシステム」を抱えているとされており、これらに対応することが急務となっています。

既存システムの老朽化・複雑化・ブラックボックス化

放置された既存システムの老朽化や複雑化、ブラックボックス化は、新しい技術の導入への障壁となります。
その結果として、顧客データの正確な取得や活用の妨げ、市場に適応したサービスの提供の遅れを引き起こす可能性があります。
しかし、システムを最新化しようにも、老朽化・複雑化・ブラックボックス化したシステムの作りを理解するのが困難で、DXが進められないという現象に陥ります。 これらを解消するには、頻繁なシステムの管理やシステム担当者の明確化、システム内容の共有が必要となるでしょう。

DX推進の戦略が不明確・人手不足

DX推進の課題のひとつが、経営層のITリテラシーの不足により、DX戦略が不明確になることです。経営層が既存システムの問題点やそれらの解決策を十分に理解できない場合、適切な対策方法にたどり着けず、企業のDX推進が失敗するリスクが高まります。 さらに、2025年には少子化や団塊世代の退職によるIT人材の不足が約43万人に達すると予測されています。 このIT人材不足は、日本企業が世界市場でのデジタル技術を駆使したビジネスに適応できなくなる可能性があり、企業の競争力低下につながる深刻な問題です。

システムの維持・保守コストの高騰

2025年には、既存システムの維持・保守に関するコストが高騰し、IT予算の大部分を占めると予測されています。短期的視点でのシステム開発が、長期にわたる高額な維持・保守コストの積み重ねを招いており、これが新システム導入の障壁となっています。 さらに、レガシーシステムの保守作業は、新しい技術を学ぶ機会が少なく、若手エンジニアにとって魅力的なキャリアパスとはなり得ません。その結果、システムの維持・保守に必要な人材が確保しにくいという問題も生じています。

IT人材の不足によるセキュリティリスクの低下

既存システムは、構築時にはセキュリティ上の問題が少なかったものの、時代の変化に伴い脆弱性が増し、個人情報や機密情報の漏洩リスクが高まっています。 しかし、先述したIT人材の不足が発生した場合、適切なセキュリティ対策を実施する人員が不足するため、企業のセキュリティリスクが高まる要因となってしまいます。

ベンダー企業がレガシーシステムの対応に追われる

国内では、ベンダー企業にITエンジニアが集中しており、企業内でのシステムに関するノウハウが蓄積しづらいという状況があります。
そのため、多くの社内システム開発では、要件定義の段階からベンダー企業に依頼することが珍しくありません。 このような状況は、ベンダー企業側がレガシーシステムの保守・運用に大量の人材とコストを消費させることにつながります。その結果、DX推進に不可欠なクラウドサービスの開発や提供に必要なリソースや余裕が不足するという課題が発生しています。

2025年の崖を対策できる6つの方法

ここからは、2025年の崖を迎える前に対策すべきポイントを6つ解説します。2025年も目前に迫っているため、ぜひ内容を確認し、実施を検討してください。

「DX推進システムガイドライン」の策定

DXを推進するためには、最初に「DX推進システムガイドライン」の策定が欠かせません。このガイドラインは、システム構築において必要な手法や行動計画、さらに失敗を避けるための対策などを示します。 DX推進システムガイドラインの中では、経営戦略上でのDXの重要性、DXの目指すべき具体的な成果、そして実効的な推進構造やプロセスなども記載します。この内容に基づいて行動することで、DXを効果的に進めることが可能となります。

「見える化」指標・診断スキームの構築

経営層が既存システムの現状や課題を正確に理解できるように、技術的な負債のレベルや蓄積された情報の活用度、システム更新のための組織体制や実施プロセスの現状を可視化するための指標を策定します。 さらに、DX進行状況を評価し診断するための分析体制を構築することも、経営層が自社の状況を正確に把握するのに役立ちます。システムの問題点を経営層が把握することは、DXの推進における重要なポイントです。

ITシステム構築におけるコスト・リスクの低減

既存システムの刷新では、現在の課題を解決し、同時に新しい技術やビジネスモデルの進化に対応できるシステムを構築する必要があります。 新しいITシステムを構築する際のコストとリスクの低減は、企業のDX推進において極めて重要です。システム開発コストを抑えるためのひとつの方法として、個々の企業が独自にシステムを開発するのではなく、業界全体や共通の課題を基に協力してシステムを開発する方法も検討する価値があります。

ユーザー企業・ベンダー企業の関係再構築

DX推進のためには、ユーザー企業(委託する側の企業)とベンダー企業の関係性を見直すことも大切になります。そのためには、両社がそれぞれに必要なスキルを特定し、それに合わせた人材育成の戦略を策定することが求められます。 関係性の再構築においては、両者間でトラブルが生じた際に時間やコストの負担を最小限に抑えるために、裁判外での紛争解決手法(ADR)の利用も有効な手段です。これにより、スムーズなDX推進のための企業間協力の基盤も築かれることになります。

DX人材の育成・確保

DXの成功のためには、新しいシステムに対応できるDX人材の育成や確保が重要です。DX対応能力を持つ人材を育成するためには、経済産業省と情報処理推進機構(IPA)が提供する「ITスキル標準」や「情報処理技術者試験」を利用してスキルセットを明確化するといいでしょう。 さらに、アジャイル開発の導入により、システム利用部門の担当者をDXの分野で活躍できる人材として育成することも効果的です。

ITシステム刷新の見通し明確化

DX対応の新しいシステムへの刷新は、レガシーシステムからの移行において重要です。そのためには、多くの時間とコストを要することを認識することも欠かせません。さらに、刷新されたシステムが将来的に再びレガシー化する可能性があることも視野に入れるべきです。 これらのリスクを最小限に抑えるためには、ITシステム刷新の見通しを明確化し、それらを達成するための具体的な計画を立てることが求められます。

まとめ

本記事では、2025年の崖の意味や日本企業が抱える課題、6つの対策方法について解説してきました。2025年の崖は、日本企業がDXに適切に対応しない場合に直面する経済的損失と競争力低下を意味する言葉です。

この問題に対処するには、DX推進システムガイドラインの策定、システムの現状や課題の可視化、ITシステム構築のコストとリスク低減、ユーザー企業とベンダー企業の関係再構築、DX人材の育成・確保、そしてITシステム刷新の見通しの明確化が必要です。

これらの対策は、レガシーシステムの問題やDX人材不足、セキュリティリスクの高まりといった課題に対処し、企業のDX推進に大きく影響します。自社システムのDX化が未対応の方は、本記事を参考にシステムの検討を始めてみることをお勧めしま

この記事のまとめ
  • 2025年の崖とは、日本の企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)に十分対応しない場合に生じる経済的損失と競争力の低下を意味する用語
  • 日本企業が抱える課題には、レガシーシステムの問題、DX戦略の不明確さ、IT人材の不足などが含まれ、企業のDX推進が急務となっている
  • 主な対策としては、DX推進システムガイドラインの策定やシステムの現状や課題の可視化、ITシステム構築におけるコストとリスクの低減などがある
  • DX人材の育成には、経済産業省と情報処理推進機構が提供する「ITスキル標準」や「情報処理技術者試験」などが役立つ

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